アウトライン化されたPDFも、
紙面として読み取る
文字が図形に変換されたPDFは、コピーも検索もできません。コーセイ大臣 ゆうこさんは、テキストの層があるかどうかを先に判定し、無ければページを画像として解析して文字を読み取ります。印刷所に入稿したPDFや、紙をスキャンした画像も、そのまま校正にかけられます。
校正の仕事は、読むことよりも「見落としていないか確かめ直すこと」に時間がかかります。コーセイ大臣 ゆうこさんは、その一周目——入稿したままの紙面を読み取り、表記をそろえ、数字の辻褄を検算し、法令に触れかねない表現に条文名を添える——を引き受けます。ここには、いま実際に動いているものだけを書いています。
校正にかけるために、いちいち元データを探し直したり、テキストを貼り直したりする必要はありません。デザイナーから届いたPDFを、そのまま渡してください。
文字が図形に変換されたPDFは、コピーも検索もできません。コーセイ大臣 ゆうこさんは、テキストの層があるかどうかを先に判定し、無ければページを画像として解析して文字を読み取ります。印刷所に入稿したPDFや、紙をスキャンした画像も、そのまま校正にかけられます。
紙面から取り出した行は、意味の切れ目ではなく、段の幅で折り返されただけの断片です。断片のままでは、主語と述語のねじれも、助詞の重なりも見つかりません。行をつなぎ直して一つの文にしてから校正するので、行をまたいだ係り受けの誤りが対象になります。
「なんとなく危なそう」では、原稿を差し戻せません。制作会社にも、クライアントにも、社内の法務にも、その表現がどの法律のどの条文に照らして引っかかったのかを示す必要があります。コーセイ大臣 ゆうこさんは、指摘に条文名を添えます。
原稿
業界No.1の実績
指摘
最上級を示す表現ですが、調査主体・調査時期・調査対象の出典が紙面のどこにも見当たりません。「業界No.1(〇〇調べ・2026年3月時点・△△を対象)」のように出典を併記するか、表現を改めてください。
根拠
景品表示法 第5条第1号優良誤認表示
原稿
〇〇駅から徒歩3分(道路距離400m)
指摘
徒歩の所要時間は道路距離80mにつき1分として計算し、端数は切り上げます。400mであれば徒歩5分です。併記された距離から分数を計算し直して、食い違いを指摘します。
根拠
不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 第11条第8号徒歩所要時間の算出
原稿
元気な35歳以下のスタッフ募集
指摘
募集・採用における年齢制限は、原則として認められません。例外事由に当たる場合は、その理由を求人票に明示する必要があります。
根拠
労働施策総合推進法 第9条募集及び採用における年齢にかかわりない均等な機会の確保
句読点、長音符、英数字の前後の空き、桁区切り。これらは「正しい書き方」が一つに決まっているわけではなく、どの基準に従うかで結論が反転します。基準を選ぶと、指摘の理由もその基準の言葉で返ってくるので、社内で説明し直す手間がなくなります。基準どうしを混ぜて適用することはしません。
同じ「効果があります」でも、化粧品と食品と医療では触れる法律が違います。業種を選ぶと、その分野で問題になりやすい観点が校正に差し込まれます。条文の文字列だけでは判断できない観点は、原稿の文脈を読んだうえで指摘します。
条文単位で確認している13項目
価格・日付・曜日・期間・電話番号。刷り上がってから気づく誤りの多くは、日本語としては正しく、計算だけが合っていません。ここはAIに任せず、機械的に検算しています。同じ原稿なら、何度かけても同じ指摘が出ます。
税抜と税込の換算、割引後の価格、内訳と合計、日付と曜日、期間の日数、電話番号の桁数。32項目を計算で確かめます。文章として自然でも、数が合わなければ指摘します。
1ページずつ見ている限り、どのページも単体では正しいので、原理的に気づけない種類の誤りがあります。表紙は1,200円、中面は1,400円。表紙は8月7日、中面は8月8日。ページをまたいで同じものを指していると言い切れる場合だけ、食い違いとして指摘します。
検算している主なもの
表記のゆれは、担当者の記憶で防ぐものではありません。社名の書き方、商品名の送り仮名、使わないと決めた言葉。一度登録すれば、次の案件からは黙ってそろいます。
全ての利用者に、出典つきのプリセット辞書12種・943語を配っています。そのうえに組織の辞書と、自分だけの辞書を重ねられます。プリセットを一から作る必要はありません。
辞書はグループにまとめられます。さらに、校正基準・業種・使う辞書・AIグレードの組み合わせを、校正条件のプリセットとして保存できます。「A社の折込チラシ用」を選べば、条件を毎回入れ直さずに済みます。
配布しているプリセット辞書12種
指摘が何十件も並んだ表を渡されても、どこの話か分からなければ直せません。紙面の上で場所を示し、1件ずつ判断し、そのまま回覧できる形で持ち出せるところまでが校正の仕事です。
読み取った範囲と指摘箇所を、元の紙面の上に重ねて表示します。指摘は採用・却下を1件ずつ選べ、押し間違えても取り消せます。判断は担当者の手元に残ります。
紙面に赤枠と通し番号を重ね、そのあとに指摘の一覧を並べた校正紙を作ります。ブラウザの印刷からPDFとして保存できます。指摘の一覧は、そのままExcelで開けるCSVでも書き出せます。
実行した校正は履歴に残ります。一覧から開き直して、そのときの指摘と紙面を確認できます。「あの号のとき、この表現はどう直したか」を、記憶ではなく記録で確かめられます。
社内回覧のメモと、明日入稿するB2ポスターに、同じ手間をかける必要はありません。1回ごとにAIグレードを選べます。丁寧に読むほど時間がかかり、月の利用量も多く消費します。
日常使い。速くて軽く、誤字・表記ゆれ・体裁の乱れは十分に拾えます。迷ったらこれで構いません。校了までに何度もかけ直す段階に向いています。
価格と精度の釣り合いが最も良いグレードです。文脈を読んだ指摘と、ページ内の辻褄チェックが安定します。ふだんの校正はここに置くのがおすすめです。
印刷直前の最終校用。最も丁寧に読みます。時間も利用量も多く使うので、ここぞという原稿に。1件あたり数分かかることがあります。
実行のしくみ